概要 

 内部質保証の方針およびFD活動に関する方針に基づき、2021(令和3年)度からFD活動の点検・評価を行っています。

 学内の各組織(大学の学科、大学院の専攻、全学共通教育部等)が、教育目標や卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の達成に寄与しているかという観点から、自ら実施しているFD活動の有効性や妥当性を検証し、自己点検・評価を行っています。
 内部質保証の推進に責任を負う全学的な組織(内部質保証委員会)は、各組織の自己点検・評価結果に対する評価を行っています。これにより、各組織のPDCAサイクルのサポートをするとともに、全学として成果検証を行います。
 また、点検・評価結果は学内に公開し、事例の可視化・共有を図っています。

事例の紹介

 上記のFD活動の自己点検・評価の仕組みは、2021(令和3)年度に開始したばかりで総括的な成果検証にはまだ至っていませんが、ここでは各組織によるFD活動と点検・評価結果の概要をいくつか紹介します。

学生が取り組むグループワークの評価方法の開発(健康福祉学部健康スポーツ栄養学科)

 健康福祉学部健康スポーツ栄養学科では、授業内で学生が取り組むグループワークの評価方法について、評価基準を示すルーブリックの開発を念頭に研修を行っています。これは、2022(令和4年)度から開始の授業改革(学生参加型授業の全学的な展開)を受けて設定したテーマです。

 実施初年度は、以下のような点について、実際に授業内でグループワークを実施している教員から情報収集を行い、教員間で共有しました。

  • 評価の対象
  • 評価者
  • 評価方法
  • グループ学習の成果を成績へ反映する方法
  • フリーライダーの評価方法について

 今後は共有した情報を基に報告書を作成し、評価ルーブリックの開発に向けて議論を重ねる予定です。本取り組みの成果は、全学的に可視化・共有されることが期待されます。

レディネスが異なる学生への実習指導についての研修(看護学部看護学科)

 コロナ禍での学習環境の変化により、実習に参加する学生のレディネス(前提となる知識・経験・心構え等の準備度合)が、例年に比べて多様化しています。このような状況を受け、看護学部看護学科では、実習指導方法についてグループワークを通じた意見交換を行っています。 

 初年度の研修を通じて、各学年毎のレディネスを整理できたり、指導上の工夫を共有することができ、所期の目的を達成できたと考えています。また、
コロナ禍で教員同士で話し合う機会が少なくなってしまっていたこともあり、不安の解消や緊張を緩和する良い機会にもなりました。


 今後も本研修を継続し、より具体的に指導上のポイントや指導方法を共有していく予定です。